一八〇席クラスの双発機。経済性に優れているため、米国エアラインでは多用している。機体が大きいにもかかわらず旅客の歩ける通路が一本しがないため、通路での行き違いをしにくいこと、乗り降りに時間がかかることから、乗客の評判はいまひとつ。日本企業は採用していない。
国内線でおなじみのボーイング767
二〇〇席クラスに双発エンジンで経済性を重視して開発された。機内の通路が二本ある広胴機なので、エコノミー席でも座席は横に213-2列配置で動きやすい。東南アジア線や国内の準幹線で活躍している。欧米ではB767で中都市を結ぶ大陸間便が数多く就航している。
日本のメーカーも部分的に開発製造を担当し、エアラインでは日航と全日空が使用。座席数二三五席、航続距離四〇〇〇キロの-200と、胴体を延長し二七〇席、三三〇〇キロの300がある。
ただし巡航速度はマッハ〇・八〇と比較的遅い。最新型の1400ERは三〇五人の乗客を乗せて一万四〇〇キロを飛べるので、日本からニューヨークまでをギリギリながらノンストップで飛行できる。
国際線でも活躍の場を広げる「トリプルセブン」
B767の派生型から独立した機体なので外観は非常によく似ているが、双発機としては世界最大の旅客機。ボーイングとしては初めて操縦系統にフライ・バイ・ワイヤ方式を採用したハイテク機。
機体の開発にあたっては、エアラインから技術者が参加してユーザーの立場からの要望を反映した。機内にはゆとりスペースもあり、乗客の評判はよい。
日本では大手三社がそろって採用。三七〇席の標準型と、ジャンボ機並みの四七七人乗りの1300がある。ジャンボ機よりもひと回り小さいが、経済性にすぐれているためジャンボ機に置き換えられて就航する路線が増えている。
ERと命名された延長型の開発が進んでいる。二〇〇一年に就航する200ERは航続距離が一万六一六〇キロまで伸びるので、これまで日本で給油が必要だった米国東海岸から香港やマレーシアなどへの直行も可能になる。
300ER(航空距離一万三二八〇キロ)も二〇〇三年に就航予定。双発機ながらも長時間の洋上飛行を認められているので、今後は太平洋や欧州とのノンストップ路線にも積極的に使用されそうだ。
2012年7月2日月曜日
ボーイング
ボーイング社は、米国初のジェット旅客機のボーイング(B)707が営業的に成功を収め、今日の繁栄の基礎を築いた。短距離路線用一〇〇席クラスのB717から727、737、757、767、777、そして長距離路線用超大型機のB747で、コミューター航空を除く航空路線に対応できる品揃えになっており、世界の大型旅客機のシェアの六七%(九九年の納入実績)を占める。
ボーイングファミリーの特徴は、経済性、汎用性に優れていて使いやすいことだが、後部に三基のエンジンをまとめた727を除いて機材にとりたてて個性がない。各機種とも派生型が多く開発されている。
短距離路線用ボーイング737
生産機数三五〇〇機を誇るベストセラー機。一〇三席の基本型-(ダッシュ)100の初飛行が一九六七年でありながら、いまでも派生機種の開発、納入が続いている。B707の胴体の前部をスパッと切り取った形の広い胴体に、エンジンニ基、パイロット二名の簡素化した設計が成功した。割安な機体価格に高い経済性で、エアラインに人気がある。日本でもローカル線の主力機となっている。
現在の生産はエンジンを替えて性能と静粛さの向上、操縦席の電子化を図って中身を一新した1400(一五六席、航続距離五三七〇キロ)、500(こ一六席、二七八〇キロ)、操縦室に最新の電子航空技術のフライ・バイ・ワイヤ方式(油圧などの圧力をケーブルを通して操縦を行うのでなく、操縦装置の動きを電気信号に変えてモーターを動かし、ワイヤ電線で補助翼などに伝える方式)を採用した600(一三二席、二七九〇キロ)、700(一四九席、二九四〇キロ)、-800(一八九席、三五七〇キロ)が中心になっている。
大量輸送時代をひらいたボーイング747
米軍の戦略輸送機として計画されたが、コンペでロッキードに敗れたため、旅客機に変更して成功した。当初は、それまでの旅客機の四機分(旅客を三六〇人乗せた上に貨物を四〇トン積める)というあまりの大きさを持てあまし、一部の路線にしか使われないものと考えられていたが、大量輸送時代を拓いた。
対抗機もないことから当初の予想をくつがえしてロングセラーとなった。意外に思われるのは、ジャンボな図体ながら、速度が速い(マッハ〇・八五-〇・八六)ことだ。ちなみに面白いことに、「ジャンボ」の意味には「のろま」などマイナスイメージもあり、当の米国では愛称として使われていない。
超大型機の実現によって、ゆったりした客室、安い運賃が実現。基本型の100、飛行距離が短く離着陸の頻度の高い日本の国内線用に座席数を増やし脚部などを強化したSR型、エンジンを増強して長距離を飛べるようにした200、二階席を延長して収容人数を増やした1300(国内線用オールエコノミークラス仕様で五六三席)、新技術を使用し客室と操縦室などを含めて全体の設計をI新した-400(国際線用三クラス仕様で四三〇席、国内線用仕様で最大五六八席)がある。二階席は人数が少なく、静かでよい。
400は機体の設計を刷新し、最新の電子航空技術を取り入れてパイロット二名で操縦できるなど、経済性・安全性が向上しているほか、ウイングレット(主翼先端の小翼)の採用(国内線用の機体にはない)などで空気抵抗が減り、満員の乗客と貨物を満載して、東京-ニューヨーク間などの長距離ノンストップ飛行が可能になった(航続距離一万二三〇〇キロ)。機内も空間が広くなり、頭上の荷物棚の収納スペースが大幅に増えたことから、長距離便でもほとんどの乗客の手荷物を収納できる。
ボーイングファミリーの特徴は、経済性、汎用性に優れていて使いやすいことだが、後部に三基のエンジンをまとめた727を除いて機材にとりたてて個性がない。各機種とも派生型が多く開発されている。
短距離路線用ボーイング737
生産機数三五〇〇機を誇るベストセラー機。一〇三席の基本型-(ダッシュ)100の初飛行が一九六七年でありながら、いまでも派生機種の開発、納入が続いている。B707の胴体の前部をスパッと切り取った形の広い胴体に、エンジンニ基、パイロット二名の簡素化した設計が成功した。割安な機体価格に高い経済性で、エアラインに人気がある。日本でもローカル線の主力機となっている。
現在の生産はエンジンを替えて性能と静粛さの向上、操縦席の電子化を図って中身を一新した1400(一五六席、航続距離五三七〇キロ)、500(こ一六席、二七八〇キロ)、操縦室に最新の電子航空技術のフライ・バイ・ワイヤ方式(油圧などの圧力をケーブルを通して操縦を行うのでなく、操縦装置の動きを電気信号に変えてモーターを動かし、ワイヤ電線で補助翼などに伝える方式)を採用した600(一三二席、二七九〇キロ)、700(一四九席、二九四〇キロ)、-800(一八九席、三五七〇キロ)が中心になっている。
大量輸送時代をひらいたボーイング747
米軍の戦略輸送機として計画されたが、コンペでロッキードに敗れたため、旅客機に変更して成功した。当初は、それまでの旅客機の四機分(旅客を三六〇人乗せた上に貨物を四〇トン積める)というあまりの大きさを持てあまし、一部の路線にしか使われないものと考えられていたが、大量輸送時代を拓いた。
対抗機もないことから当初の予想をくつがえしてロングセラーとなった。意外に思われるのは、ジャンボな図体ながら、速度が速い(マッハ〇・八五-〇・八六)ことだ。ちなみに面白いことに、「ジャンボ」の意味には「のろま」などマイナスイメージもあり、当の米国では愛称として使われていない。
超大型機の実現によって、ゆったりした客室、安い運賃が実現。基本型の100、飛行距離が短く離着陸の頻度の高い日本の国内線用に座席数を増やし脚部などを強化したSR型、エンジンを増強して長距離を飛べるようにした200、二階席を延長して収容人数を増やした1300(国内線用オールエコノミークラス仕様で五六三席)、新技術を使用し客室と操縦室などを含めて全体の設計をI新した-400(国際線用三クラス仕様で四三〇席、国内線用仕様で最大五六八席)がある。二階席は人数が少なく、静かでよい。
400は機体の設計を刷新し、最新の電子航空技術を取り入れてパイロット二名で操縦できるなど、経済性・安全性が向上しているほか、ウイングレット(主翼先端の小翼)の採用(国内線用の機体にはない)などで空気抵抗が減り、満員の乗客と貨物を満載して、東京-ニューヨーク間などの長距離ノンストップ飛行が可能になった(航続距離一万二三〇〇キロ)。機内も空間が広くなり、頭上の荷物棚の収納スペースが大幅に増えたことから、長距離便でもほとんどの乗客の手荷物を収納できる。
いま世界ではこんな機体が飛んでいる
かつてのエアラインは、サービスだけでなく使用機種でも競争をしていた。パンナムはボーイング707、ノースウエストはダグラスDC-8、BOAC(英国海外航空)はコメット、エールフランスはカラペル、旧ソ連のアエロフロートはイリューシン62など自国の最先端の機種をしたがえ、世界の空で戦っていた。航空産業とは本来、航空機の開発と運航するエアラインの、ハードとソフトの総合的な戦いなのだ。
ところが、ジェット旅客機の開発規模がケタ違いに大きくなっていったことから、巨額な資金(エアバスA300は二五〇〇億円、コンコルド九二三〇億円など)と販売力が不可欠になった。
せっかく新しい機材が開発できても、販売数が一〇〇機を下回ると開発コストを回収できず、巨額の赤字が残ってしまう。ジェット旅客機の開発はリスキーなビジネスになってしまったのだ。
旅客機市場からは、英国のデーハビランド、BAC、ビッカース、フランスのシュド、米国のコンベア、ロッキード、ロシアのツポレフなど、老舗のメーカーが次々と脱落し、淘汰されてしまった。
そして、かつては数々の名機を開発し、ボーイングと競ってきたダグラスも最終的にボーイングに吸収されるに及んで、世界の大型旅客機(一〇〇席以占メーカーは、米国のボーイングと欧州連合(EU)のエアバスーインダストリーの二社になってしまった。
この二社は、大型旅客機の分野で、短距離路線用から長距離路線用、一〇〇席クラスから三〇〇席以上まで、それぞれの需要にあわせた機種をそろえている。
また、ジェットエンジンは専門メーカーが開発しており、大型旅客機用のメーカーとしては、米国のプラット・アンド・ホイットニー(P&W)、ゼネラルエレクトリック(G且、英国のロールスロイス(RR)、フランスのスネクマがGEと共同開発したCFM、日本を含む五力国の共同開発によるIAE(インターナショナルーエアローエッジッズ)などが主要なところだ。エンジンメーカーは主要な機種に使えるエンジンを開発して用意するので、エアラインは性能や整備の都合を考えてエンジンを発註する。
日本人はとにかくジャンボ機が好きだ。大きくて安定感を感じるのかもしれないが、ジャンボ機のマイナス面もある。搭乗する乗客が四〇〇―五〇〇人と多いことから、搭乗や降機に時間がかかるし、エコノミークラスの座席は横一〇列と乗客数が多いので、窓側は横三列になり、間にはさまれる真ん中の席は最悪だ。かえって、横七列で構成されているB767クラスの方が楽である。
ここでは現在世界の空を飛んでいる機体の中から、日本関係の路線に就航している機種を中心に紹介しよう(機内の座席配置、トイレの数、内装などは、ユーザーであるエアラインの方針や就航路線の特性によって決められる)。
ところが、ジェット旅客機の開発規模がケタ違いに大きくなっていったことから、巨額な資金(エアバスA300は二五〇〇億円、コンコルド九二三〇億円など)と販売力が不可欠になった。
せっかく新しい機材が開発できても、販売数が一〇〇機を下回ると開発コストを回収できず、巨額の赤字が残ってしまう。ジェット旅客機の開発はリスキーなビジネスになってしまったのだ。
旅客機市場からは、英国のデーハビランド、BAC、ビッカース、フランスのシュド、米国のコンベア、ロッキード、ロシアのツポレフなど、老舗のメーカーが次々と脱落し、淘汰されてしまった。
そして、かつては数々の名機を開発し、ボーイングと競ってきたダグラスも最終的にボーイングに吸収されるに及んで、世界の大型旅客機(一〇〇席以占メーカーは、米国のボーイングと欧州連合(EU)のエアバスーインダストリーの二社になってしまった。
この二社は、大型旅客機の分野で、短距離路線用から長距離路線用、一〇〇席クラスから三〇〇席以上まで、それぞれの需要にあわせた機種をそろえている。
また、ジェットエンジンは専門メーカーが開発しており、大型旅客機用のメーカーとしては、米国のプラット・アンド・ホイットニー(P&W)、ゼネラルエレクトリック(G且、英国のロールスロイス(RR)、フランスのスネクマがGEと共同開発したCFM、日本を含む五力国の共同開発によるIAE(インターナショナルーエアローエッジッズ)などが主要なところだ。エンジンメーカーは主要な機種に使えるエンジンを開発して用意するので、エアラインは性能や整備の都合を考えてエンジンを発註する。
日本人はとにかくジャンボ機が好きだ。大きくて安定感を感じるのかもしれないが、ジャンボ機のマイナス面もある。搭乗する乗客が四〇〇―五〇〇人と多いことから、搭乗や降機に時間がかかるし、エコノミークラスの座席は横一〇列と乗客数が多いので、窓側は横三列になり、間にはさまれる真ん中の席は最悪だ。かえって、横七列で構成されているB767クラスの方が楽である。
ここでは現在世界の空を飛んでいる機体の中から、日本関係の路線に就航している機種を中心に紹介しよう(機内の座席配置、トイレの数、内装などは、ユーザーであるエアラインの方針や就航路線の特性によって決められる)。
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