2012年7月2日月曜日

300人乗りの双発機A300

機内に旅客用通路二本を備えた広胴機で300人の乗客を収容できながら、中・短距離用としてエンジンを双発に抑えた経済的な旅客機。短距離型のB2(航続距離2800キロ)や中距離型のB4(3500キロ)、収容力を拡大し(308席)、性能を向上させてパイロット2名で操縦できるようにした発展型の600などがある。1600シリーズ以降が新鋭機といえる。

生産機数も500機を超え、日本ではJASの主力機になっている。乗り心地は軽快で、離陸後の機首上げ角度が大きいので、初めて乗ると驚くほどだ。

200席クラスで経済性の高いA310

ダグラスDC18やボーイング727の後継機を狙った200席クラスの経済性の高い短・中距離機。胴体はA300のものを短縮化し、操縦室は大幅に電子化した。アジアやロシアのエアラインが使用して、日本にも乗り入れている。中距離用の200(航続距離6500キロ)、長距離用(250席、同9600キロ)がある。

B737の対抗機種A320

ライバルのB737やDC-9よりもひと回り太い胴体と、思い切った電子機器の採用が特徴の150席クラス機。フライ・バイ・ワイヤ方式の電子操縦装置と、ハンドル状の操縦押の代わりにパイロットの座席横にサイド・スティックと呼ばれる棒状の操縦悍を配置するなどして操縦室を革新。

150席、航続距離3250キロの100、180席、4280キロの200、胴体を3.7メートル短縮し、定員を134席に減らしたA319、胴体を6.9メートル伸ばし定員を220人、航続距離を4350キロまで拡張したA321も就航している。エアバスの半数以上がA320シリーズで占められていて、ベストセラー機だ。日本ではANAグループが採用。

大型中距離用の双発機A330

A300の胴体を延長し、A320で開発した電子操縦装置を組み合わせた中距離用の機体。最大で440席を収容可能。B777と見分けるには、翼先端のウイングレットが付いているか否か(A330にあり)がわかりやすい。アジア地域のエアラインが日本路線にも使用。

大型長距離用の四発機A340

A330のエンジンを四発に替え、長距離用に開発された姉妹機。欧州のエアラインが日本路線にも多く使用しているほか、全日空が5機を発注済み。

基本型の1200は300席、航続距離1万3400キロだが、胴体を4.5メートル延長し乗客を440名まで収容できる300(航続距離1万2000キロ)がある。巡航速度はマッハ0.82となっているが、0.86のジャンボ機と比較して日本-ヨーロッパ間の所要時間で30分の差が出る。

2002年に就航する開発中の機体としては、300の胴体を1.6メートル延長し航続距離を1万5740キロまで伸ばした500、9.1メートル延長して乗客数を390席(国際線用の3クラスジャンボの411席に近づく)とした600がある。

コミューター機

コミューター機とは、地方の小規模路線や離島路線で活躍する、座席数60席以下の機種である。